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議会質問集|日本共産党福岡県議団

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2008年6月議会 一般質問を終えて(真島県議が談話)

2008年6月11日 掲載

質問のあと、次の談話を発表しました。

1、冤罪「引野口事件」について

県警本部長の答弁は、「捜査は全力を尽くしたが、判決は残念」「(判決で)指摘された点については真摯に受け止め、適正捜査につとめる」というもので、結局「自分たちは今でも間違ったことはしていないと考えるが、判決が出たからにはしかたがないので今後気をつける」という意味です。

今度の議会で県警本部長は、他党議員から、度重なる警察官の不祥事を指摘されると、県民に対する謝罪と、そうした不祥事が起きた「原因」と「再発防止策」についてスラスラと答弁していました。

警察官の不祥事が相次いでいる問題も重大ですが、この冤罪事件は警察組織の捜査方法の不当性が認定されたもので、県警にとってより重大な問題です。社会的にも、本部長が「全力を尽くした」という捜査によって、片岸さんとご家族に取り返しのつかない犠牲を強いたことに対し、県民が大きな衝撃を受けているのです。国会での仁比聡平参議院議員の質問(08年4月8日、参院法務委員会)に対し、鳩山邦夫法務大臣でさえ、「適正さを欠いた捜査で、人生やご家族まで破壊されてしまうことがないよう厳しく指導する」と答えています。ところが、本部長の謝罪の言葉さえない答弁に、人間の血が流れているのかと憤りをおぼえました。

議会には、片岸みつ子さんとご長男の和彦さんが傍聴にきていただきました。この冤罪事件で、県議会ではじめて県警を追及する質問ということで、新聞記者やテレビカメラもつめかけました。私は、県警本部長の冷たく、無反省な答弁が、無罪が確定したばかりの片岸さんの心を再びかき乱すことになったのではないかと、質問した者として大変責任を感じています。片岸さんは、マスコミのインタビューに「謝罪の言葉を期待し、亡くなった主人の墓前に報告したかったが残念だった(当日は、くしくも自殺したご主人の命日でした)。人間としてのぬくもりが通っていないと感じた。私や私の家族のような犠牲者が出ないように県警全体で考えてほしい」と語っておられました。

この事件は、私の地元、北九州市八幡西区の市民が犠牲になった事件でもあり、何よりも県民の安心・安全のために奉仕すべき県警が反対に市民と家族の人生を壊したという重大な事件です。私は片岸さんに話を聞き、県警が片岸さんに対して、自白を強要しようと人権侵害、憲法違反の捜査、取調べをおこなった様子を聞いて、衝撃を受けました。

福岡県警はこれまで、裏金事件、県内に4つもある指定暴力団を取り締まりきれない問題、あいつぐ不祥事など問題がたえません。こうしたことは、この冤罪事件の反省ができない体質と無縁ではなく、組織的な問題をうやむやにする体質では何度もくり返されるのではないでしょうか。

今回の質問は、県警に対する宣戦布告だと考えています。今後私は、機会あるごとに、県警に対して様々な事実を突きつけ、片岸さんとご家族への謝罪、県民への謝罪はもちろん、真剣な自己分析と再発防止策を求めていきたいと思います。

同時に、こうした身柄拘束を濫用し、自白を強要するために人権侵害の捜査が実行される舞台となってきたのが代用監獄です。そしてそこへの勾留は裁判所の判断であり、決定です。市民団体のみなさんと力を合わせて、冤罪の温床となってきた代用監獄を廃止し、起訴後の拘置所への移監、あるいは否認している被疑者は拘置所で勾留するというルールを確立するなど、抜本的な再発防止策を政府に求めていきたいと思います。

2、後期高齢者医療制度について

制度が実施された現段階での知事の見解をただしたら、知事は厚生労働省以上の率直な言葉で、この制度が「うば捨て山だ」という説明をしました。

 知事の答弁はわかりやすく言えば、「高齢化で医療費が増えて、このままでは国民皆保険の根幹である国保がもたないので、高齢者を別の制度に囲い込み、負担をしてもらうことにしたのだ」という内容でした。

私は第2質問で、今日の医療崩壊は、高齢化が原因ではなく、高齢化のなかで本来増やすべき、先進国最低水準の日本の医療費を、反対に削減しているからであることを指摘し、知事の立場を批判しました。時間の関係で、国保の問題について具体的な反論ができませんでしたが、1984年に、定率国庫負担を「45%から38.5%に引き下げた(定率国庫負担を「医療費の45%」から、「医療給付費の50%」に改定した)」ことが、現在の高すぎる国保料の元凶であることは、これまでマスメディアもきびしく指摘している周知の事実です。

失政の責任を「高齢化」にすりかえ、高齢者差別医療制度をおしつける姿勢は許せません。この制度を廃止し、安心できる医療制度をつくるために頑張ります。

本県高齢者の全国一の保険料負担の軽減のために県の財政支援をもとめた質問に対し、知事は「県はこの制度に約490億円も出している」と言いましたが、これは法定の義務的な負担です。それをいかにも、県独自の判断による負担をしているかのようにすり替える本当にひどい答弁です。

また知事は、「保険料が高いのは、本県の高齢者が医療費をつかいすぎるからだ」、「医療費を減らして(「医療費の適正化」)、保険料を減らすのが重要だ」という内容の答弁をしました。

国がいくら全国一律の軽減措置をとっても、全国平均以下の所得水準に全国一高い保険料という本県高齢者の痛みは変わりません。また、「医療費の適正化」で保険料を減らすといいますが、県の「医療費適正化計画」の柱は、高齢者を病院から追い出す「療養病床の1万床削減」、実効性が疑問視されている「特定健診・保健指導」、そしてこの高齢者差別医療制度なのです。

知事の答弁は、「保険料の負担増か、医療サービスの切捨てか」の悪魔の選択を高齢者に迫る政府・厚生労働省の立場とまったく同じです。

私は質問のなかで、県広域連合が3度も県に対して財政支援の要請をしているという事実をつきつけました。広域連合の要請は県内全市町村の総意を代表しています。知事の姿勢は、県内全市町村の要求に背を向けるものと言わねばなりません。

県は、昨年度まで老人保健制度のもとでおこなっていた健診事業への負担を、後期高齢者医療制度になって75歳以上の方の健診事業にはしなくてよくなったのです。私は、広域連合の健診事業に対して、せめて昨年度程度の負担をし、保険料を少しでも軽くすべきだとただしましたが、知事はこれさえ拒否しました。健診事業への昨年度並みの財政負担さえ拒否しておいて、「健康年齢を伸ばし、医療費の適正化をはかる」というのですからデタラメです。

障害者の『加入強制』について知事は、「後期高齢者医療制度に入ってもらわないと2割、3割を公費負担しなければならない」「県の財政負担を減らすために、長寿医療制度に加入していただくことをお願いしている(「お願い」ではなく「強制」です)」と正直に言いました。また、「保険料の負担が生じるけど、低所得者への軽減措置があるからいいではないか」という内容の答弁でした。

この問題については、厚生労働省が加入「強制」をしている10道県に対して「見直しを要請」するという異例な事態になっています。しかし、子どもの医療費や母子・父子家庭医療費の助成制度と同じく、すべての都道府県が実施している重度障害者医療費助成制度を国の制度にすることを拒否し、反対に助成している自治体にペナルティーを課してきた政府が、こうした「要請」をするのはおかしなことです。国民の批判、障害者団体や医療関係者の反発におされて、自分たちの負担を増やさずに少しでも矛盾を緩和したいという政府の苦し紛れのスタンドプレーです。

しかし、いずれにせよ「県の負担を減らす」ために、重度障害者のみなさんに負担を強いると言う県の姿勢は理不尽きわまるものです。

後期高齢者医療制度に対するこうした県の姿勢も、また県単の障害者・寡婦の医療費助成制度を改悪しようとしているのも、「本県の高齢者1人当りの医療費給付費、介護給付費が全国一なので、国がおこなう社会保障抑制策を着実に実行し、そのうえに県独自の抑制策を講じて、2007年度~2012年度で260億円抑制する」という県の「福岡県新財政構造改革プラン」の実行です。

麻生県政は、北九州市が市民を餓死・孤独死においこむ過酷な生活保護行政を、厚生労働省の意を受けて「模範的」におこなってきたのと同じく、政府・厚生労働省の社会保障抑制路線をもっとも忠実に実行しようとしています。

こうした県の社会保障抑制路線は、輸出型大企業のための大型開発(3つのダム開発、新福岡空港、第2関門橋)には、莫大な借金をしてでも湯水のように税金を注ぐことを「選択と集中」と言ってはばからない、「成長産業が経済を牽引する」という新自由主義の経済路線にたった福岡県版構造改革路線と一体です。

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