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議会質問集|日本共産党福岡県議団

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2008年12月議会 一般質問

景気悪化から雇用をまもる緊急対策を

2008年12月 まじま県議の一般質問

真島議員

おはようございます。日本共産党のまじま省三です。

アメリカの金融危機に端を発した津波のような景気悪化が、県民を襲っています。「ばくち経済」破たんのツケを、何の責任もない県民に回さないために、全力をつくすことこそ県政の責任です。急がないと、年の瀬の寒空のもと、多数の県民が生活の糧を失い、路頭に放り出されます。

トヨタグループは、非正規社員7800人の「首切り」をすすめ、トヨタ九州は8月までに派遣社員800人を「雇い止め」にし、年明けに新たに1000人減らそうとしています。「世界のトヨタ」が真っ先に「首切り」したものですから、自動車や電機大手が、県内で数千人規模の空前の「首切り」競争を始めています。こんな無法を許していいのでしょうか。

第1に、整理解雇は、企業の存続ができないほどさしせまった必要性がない限りやってはならないというのが雇用のルールです。トヨタ前会長の奥田さんも、「経営者よ、首切りするなら切腹せよ」と言っていたではありませんか。

いま大量のリストラをしなければ、つぶれるような大企業が日本にあるでしょうか。「大幅減益」と騒ぎますが、トヨタでいえば、今年度6000億円もの利益を見込み、13兆円ものお金をため込んでおり、大量解雇の根拠はまったくありません。大企業全体で230兆円もの内部留保があるのは、正規・非正規にかかわらず、労働者が汗を流したからです。いまこそ大企業は、雇用を守る社会的責任を果たすべきです。

第2に、大量解雇を野放しにすれば、景気悪化の歯止めをなくし、日本経済、地域経済を土台から壊してしまいます。大企業は輸出での大もうけに熱中してきましたが、もうけを国民に還元し、内需を活発にするという社会的責任を忘れてきました。そのツケがまわって、国内の新車販売台数は大きく減り続けてきたではありませんか。大量「首切り」で短期的利益を確保しても、中長期的には大企業自らの存立の基盤を崩します。

安定した雇用こそ、最大の景気対策です。内閣府の「青少年白書」では、小中学生の子どもを持つ父親の4人に1人は、「平日に子どもと触れ合う時間」がほとんどありません。「労働運動総合研究所」の試算では、希望者を正社員にし、「サービス残業」根絶と有給休暇の消化をすれば、国内生産が24兆円増え、GDPを2・5%押し上げることがわかっています。

以前なら、不景気のときに大企業は、残業を減らし、配置換えをして、生産調整していました。こんな乱暴な「首切り」が横行しているのは、「労働法制の規制緩和」のかけ声で、「使い捨て」自由の非正規雇用を増やしてきた政治の責任です。


知事におたずねします。

第1に、雇用対策法第1条にあるように、国には、「労働者の職業を安定させるための事業主の努力を助長するように努める」責任があります。県として、国に対して、大企業への実効ある指導、監督をおこなうよう強くもとめるべきだと考えますが、ご所見を伺います。

第2に、県は、多額の県費をつかって、自動車産業などの大企業に対して、いたれりつくせりの支援をしてきました。こんなときこそ、県として直接、地元経済界や大企業に、県民の雇用と地域経済を守る社会的責任を果たすよう強くもとめるべきだと考えますが、ご所見を伺います。

第3に、県として、国に対して、雇用保険にため込まれた6兆円もの積立金をただちに活用して、——たとえば、非正規の労働者にも失業給付をおこなう。受給資格を6ヶ月にもどす。職業訓練や再就職活動中の生活補助制度をつくる。住宅困窮者への家賃補助、保証人などの援助制度をつくる——など、雇用を打ち切られて失業した労働者の生活と再就職をささえるようもとめるべきだと考えますが、ご所見を伺います。

第4に、失業した労働者の生活支援と再就職支援に、迅速かつ総合的に対応するために、県と市町村、福岡労働局・ハローワークが連携を強め、少なくともただちに情報を共有すべきだと考えますが、知事のご所見を伺います。

第5に、県として、国に対して、労働者派遣法の抜本改正と、期限のある雇用契約は合理的な理由がある場合に限定する労働基準法の改正で、非正規から正社員への転換を強力にすすめるようもとめるべきだと考えますが、ご所見を伺います。

教育長にお尋ねします。2009年度、2010年度の本県の高校新卒者の採用をめぐる状況をどう認識され、今後どんな対応が必要になるとお考えですか。ご所見を伺います。


知事答弁

「国に対する企業への指導・監督要請について」でございますが、国においては、派遣契約の中途解除に際して、派遣労働者の就業機会の確保が図られるよう、指導を徹底しているところと聞いております。

「企業に対する県としての要請について」でございますが、景気後退に伴う派遣契約の解除等により離職を余儀なくされる労働者が増えてきていることは、憂慮すべきことと考えています。

企業にとって、世界的な景気後退に伴う減産という面もありますが、雇用の場を提供するという社会的責任を認識して、雇用の維持に努めていただくことを期待するとともに、求めてまいります。

「国に対する再就職対策等の要請について」でございますが、既に、国においては、非正規労働者についての雇用保険の受給資格の緩和や職業訓練中の生活給付の拡充など、雇用保険財源を使った新たな対策が検討されています。

「県、市町村、福岡労働局間の情報共有について」でございますが、福岡労働局との間では、これまでも情報交換を行っております。今後、福岡労働局が派遣契約の解除等の事案の情報収集を実施する予定であり、その情報提供も要請してまいります。関係市町につきましては、今後、必要に応じ情報交換に努めてまいります。

「国に対する労働者派遣法の改正等の要望について」でございますが、今年夏の国への提言において、労働者派遣法の見直しについて要望したところです。そうしたこともあり、現在、国会で審議中であります。

また、正社員への転換につきましては、国において、派遣先による派遣労働者の雇い入れ支援などの追加雇用対策が検討されております。


教育長答弁

「新規高等学校卒業者の就職内定状況と今後の取り組みについて」でございますが、10月末現在、昨年度同月比では、求人数は減少していますが、就職内定率は向上しています。しかしながら、現下の経済情勢から、更なる求人数の減少や内定率の伸び悩み、内定取消などが懸念されるところです。

このため、先日、事業主団体等に対し、新卒者の応募機会の拡大や安易な内定取消を招かないことを要請したところです。今後は、できる限り卒業までに就職希望全生徒の就職先が決定するよう、危機感を持って学校をあげて求人開拓を実施するなど、各学校を指導してまいります。さらに、関係機関とも連携協力し、効果的な対策を検討してまいります。


まじま第2質問

ぜひ知事には、「県民を路頭に迷わせない」という決意でとりくんでいただきたい。

要望をします。

深刻さは単なる数字ではありません。そこには、1人ひとり必死で生きている労働者と家族がいます。多くの派遣社員は、派遣会社が用意した寮やアパートを追い出されています。8月までにトヨタ九州を解雇された労働者の95%が30代以下で、子どもがいても退職金もなく放り出され、6割が就職できていません。

トヨタを解雇された35歳の男性は、「派遣会社のチラシには月収28万円とあったが、それは残業が多い月。連休のある月は、手取り15、6万。幼い3人の子どもがいて、正社員になりたいとがんばっていた矢先だった」と言います。派遣社員は、「がんばれば正社員への登用も」という派遣会社の話を信じ、低賃金でも、フル稼働の工場で残業もして働いてきたのです。

トヨタの株主への中間配当総額は、2037億円と前年と同水準です。1株あたりの配当1円分で、派遣社員1000人の雇用を確保できます。

私は、党調査団の一員として宮若市のトヨタに行きました。トヨタ九州は、派遣社員の雇用保険も、寮を追い出された人たちのその後も把握しておらず、「人員整理はすべて本社の指示で、私たちは生産委託会社にすぎない」という無責任さでした。

県は、「企業立地交付金」制度で、自動車産業などの集積をはかってきました。2007年度までの3年間に、約46億円交付したうち約19億円が、トヨタなどの自動車関連企業です。県として、国に対して、大企業や経済団体への強力な指導・監督をもとめるのは当然ですが、知事自らが、トヨタ本社をはじめ、大量解雇をおこなっている企業に、県民の雇用を守るよう毅然とした態度で要請していただきたい。

また、失業者の生活支援と再就職支援に、迅速に対応するため、国に、雇用保険特別会計6兆円の積立金の活用を求めていただきたい。1兆円あれば、失業者への生活援助制度や住宅援助制度ができ、離転職者が利用しやすい、現在800人弱の定員しかない県立高等技術専門学校の民間委託の職業訓練の定員を大幅に増やすことができます。

大量に「雇い止め」する大企業は、自治体に報告も相談もしておりません。福岡労働局は30人以上の解雇は1ヶ月前につかんでいるのに、県に知らせておりません。福岡労働局は局内の「雇用対策本部」設置を検討していますが、これと県庁の雇用対策本部が共同して、県民を路頭に迷わせない強力なとりくみを推進していただきたい。

最後に、教育長に要望です。高校新卒者への求人数が激減しています。現場の先生方は、週16時間の授業をしながら、いまでも学校をあげて求人開拓の努力をされており、2010年度は相当厳しくなると危機感をもっています。現場と危機感を共有し、後手にならないよう、国に対し、来年度から、かつての「就職指導員」の各校への配置を強く働きかけるとともに、県としても就職支援加配を拡充していただきたい。

以上で質問を終わります。

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