トップ > 政策と情報 > 09年予算議会、意見書案(党地方議員用)・・5本
09年予算議会、意見書案(党地方議員用)・・5本
2009年2月27日
派遣労働者の正規化を促進するための国の対策の強化を求める意見書(案)
派遣労働法は、派遣労働者が同一職場に三年以上、派遣されている場合には、派遣先企業が労働者に対して「直接雇用」を申し出しなければならない。
ところが、実際には、派遣先企業がこの義務をのがれるために、請負契約をよそおったり(偽装請負)、「クーリング期間」をおき、その前後で派遣労働を繰り返すなど、様々な「派遣期間」のがれが横行している。
派遣労働者の正規化は日本経済を内需主導に切り替える上で不可欠であり、その正規化を推進するために、大企業はその社会的責任を率先して果たすよう強く求めるとともに、現在、横行している違法・不当な「派遣期間」のがれをやめさせるために、政府がその対策を強化するよう強く要求する。
右、地方自治法第九十九条の規定に基づき意見書を提出する。
平成21年3月 日 ●●議会議長 ●●
内閣総理大臣 麻生 太郎 殿
財務大臣 与謝野 馨 殿
厚生労働大臣 舛添 要一 殿
衆議院議長 河野 洋平 殿
参議院議長 江田 五月 殿
内需主導経済への抜本的な体質改善を求める意見書(案)
麻生首相は戦後最悪ともいうべき現在の景気悪化について、一月六日、衆議院本会議で「内需主導の持続的成長を実現できるよう、経済の体質転換をすすめていく」と述べた。
日本経済は、内需・家計を犠牲にして、外需・輸出だけで稼ぐ、ゆがんだ路線を続けた結果、外需頼みの脆弱な体質になっており、この根本的な転換が求められている。
日本経済の転換のために、以下の基本方向を推進するよう要求する。
記
- 安定した雇用をつくること。大企業による大量解雇をやめさせるとともに、非正規労働者の正社員化やサービス残業の根絶、正社員の長時間労働の改善をすすめる。
- 安心できる社会保障を築くこと。毎年二千二百億円も社会保障予算の削減を中止するとともに、後期高齢者医療制度の中止撤回、国保料の引き下げなど、社会保障を拡充する。
- 中小零細企業の仕事や資金繰りを保障し、経営を応援すること。緊急保障での根拠のない業種指定はやめ、全業種を対象とした全額保証を行う。
- 日本の農林水産業の再生をはかること。農産物の価格保障・所得補償によって、安心して再生産できる農業にしていく。
- 消費税増税の方針を撤回するとともに、ムダな大型事業を中止し、年間五兆円にも及ぶ軍事費の削減など、消費税に頼らないでもささえられる社会保障財源をつくる。
右、地方自治法第九十九条の規定に基づき意見書を提出する。
平成二十一年三月 日 ●●議会議長 ●●
内閣総理大臣 麻生 太郎 殿
財務大臣 与謝野 馨 殿
厚生労働大臣 舛添 要一 殿
経済産業大臣 二階 俊博 殿
農林水産大臣 石破 茂 殿
衆議院議長 河野 洋平 殿
参議院議長 江田 五月 殿
介護保険制度の抜本的見直しを求める意見書(案)
介護保険制度は、二〇〇〇年の制度開始から十年目を迎える。この間、介護サービスの総量は増えたが、社会保障見直しによる負担増や「介護取り上げ」がすすみ、家族介護の負担は今も重く、一年間に十四万人が家族の介護などのために仕事をやめている。
また、度重なる介護報酬の引き下げにより、介護現場の労働条件は非常に劣悪なため、やめていく人が後を断たず、介護現場は深刻な人材不足に襲われており、介護制度の存続に関わる非常事態となっている。誰もが安心して利用でき、安心して働ける公的介護制度の実現は、喫緊の課題であり、そのため次のような見直しが求められている。
記
- 所得の少ない人ほど負担割合が重い介護保険料を、支払い能力に応じた全国単一の定率性などに改め、当面低所得者に対する保険料・利用料の減免制度を国の制度とし、減免分は全額国庫負担とすること。
- 「介護取り上げ」「保険あって介護なし」をただすため、
(1)在宅生活を制限する要介護認定制度を廃止し、ケアマネージャーなど現場の専門家の判断で、適正な介護を提供する制度に改めること。
(2)〇五年の法改正で導入された軽度者に対する訪問介護、通所介護、福祉用具などのきびしい利用制限を改めること。
(3)特養ホームの待機者解消へ緊急の基盤整備五ヶ年計画をすすめること。
(4)高齢者の追い出し、介護難民をつくりだす介護型医療施設の二〇一一年度末での廃止は撤回すること。 - 労働条件の改善で人材不足の解消・雇用創出をはかるため、当面介護報酬の五%以上の引き上げと、人員の配置基準を改善すること。
- 高齢者の生活支援や健康づくりに自治体が責任をはたすよう、地域包括支援センターは介護保険法でなく、老人福祉法に位置づけ、国と自治体の一般財源で運営し、自治体の責任のもと、医療・介護・福祉などの連携を強め、高齢者の生活と権利を総合的に支えるセンターとすること。
- 誰もが安心して利用できる公的介護制度に改善するため、全国市長会と全国町村会が要求している国庫負担割合をただちに五%引き上げること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十一年三月 日 ●●議会議長 ●●
内閣総理大臣 麻生 太郎 殿
財務大臣 与謝野 馨 殿
厚生労働大臣 舛添 要一 殿
衆議院議長 河野 洋平 殿
参議院議長 江田 五月 殿
現行保育制度の堅持・拡充と保育・学童保育・子育て支援予算の大幅増額を求める意見書(案)
急激な少子化の進行のもとで、次世代育成支援に対する国と自治体の責任は、これまでにも増して大きくなっており、なかでも保育・学童保育・子育て支援施策の拡充に対する国民の期待は高まっている。二〇〇六年以来、第一六五回臨時国会、第一六六回通常国会、第一六九回通常国会において「現行保育制度の堅持・拡充と保育・学童保育・子育て支援予算の大幅増額を求める請願書」が衆参両院で全会派一致で引き続いて採択されていることは、国民の声の反映に他ならない。
ところが、この間、経済財政諮問会議、地方分権改革推進委員会や規制改革会議などでおこなわれている保育制度改革論議は、直接契約・直接補助方式の導入や最低基準の廃止・引き下げなど、保育の公的責任を後退させる市場原理に基づく改革論であり、国会で採択された請願内容とは逆行するものである。こうした改革がすすめば、子どもの福祉よりも経済効率が優先され、過度の競争が強まらざるを得ず、保育の地域格差が広がるだけでなく、家庭の経済状況により子どもが受ける保育のレベルにも格差が生じることになる。
すべての子どもたちの健やかな育ちを保障するためには、請願の趣旨及び請願項目を早急に具体化し、国・自治体の責任で保育・学童保育・子育て支援施策を大幅に拡充することである。
よって、国においては下記項目の具体化をはかられるよう、強く要望する。
記
- 児童福祉法二十四条に基づく現行保育制度を堅持・拡充し、直接契約・直接補助方式を導入しないこと。
- 保育所最低基準は堅持し、抜本的に改善すること。
- 特機児解消のための特別な予算措置を行うこと。
- 保育所、幼稚園、学童保育、子育て支援施策関連予算を大幅に増額すること。
- 子育てに関わる保護者負担を軽減し、雇用の安定や労働時間の短縮など、仕事と子育ての両立のための環境整備をすすめること。
- 保育制度改革にあたっては、保育所利用者や保育事業者等関係者が納得できるような仕組みや基準を確保すること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十一年三月 日 ●●議会議長 ●●
内閣総理大臣 麻生 太郎 殿
財務大臣 与謝野 馨 殿
総務大臣 鳩山 邦夫 殿
厚生労働大臣 舛添 要一 殿
少子化対策担当大臣 小渕 優子 殿
衆議院議長 河野 洋平 殿
参議院議長 江田 五月 殿
「世界一高い学費」を軽減し、経済的理由で学業をあきらめる若者をなくすことを求める意見書(案)
雇用と景気の急速な悪化のもとで、「世界一高い学費」が、高校生や学生、その家庭に重くのしかかっている。高校入学から大学卒業までにかかる費用は一人平均一千四十五万円、わが子のための教育費は年収の三十四%に達している。
日本私立中学高等学校連合会の調査(二〇〇八年末時点)では、私立高校の授業料滞納者が二万四千四百九十人で、全生徒の二・七%にのぼる深刻な状況になっている。 今年度末に二千五百~三千人の高校生が学費を払えずに退学する事態も予想されている。
現在、都道府県が独自の基準で、高校授業料の減免をしている。しかし、減免対象の基準は、都道府県により大きなばらつきがある。
憲法は、国民に「ひとしく教育を受ける権利」(第二十六条)を保障し、教育基本法は、第四条で、すべての国民は経済的地位によって、教育上差別されないと明記している。日本の高等教育予算の国内総生産にしめる割合は、OECD加盟国中最下位である。しかも、「受益者負担」の論理で学費の値上げがすすめられてきた。
国際人権規約は、「高校や大学の教育を段階的に無償にする」と定めており、欧米のほとんどの国では高校の学費はなく、大学も多くの国で学費を徴収していない。
誰もがお金の心配なしに教育を受けられる条件を整えることは、国の責任である。それは、若者に安心と希望をもたらし、日本の未来を支える安定した基盤となる。
高校教育、大学教育等の無償化をめざすとともに、当面、経済的理由で卒業できない生徒をこれ以上出さないために、政府はただちに左記の対策をとるよう要請する。
記
- 公立高校の授業料減免のための国の予算枠(交付税の算定基準)を増やし、国の責任で、減免対象を少なくとも年収五百万円(四人世帯の場合)まで引き上げること。私立高校授業料を減額する「直接助成制度」をつくり、年収五百万円以下の世帯を授業料全額免除、八百万円以下の世帯を授業料一部減額とすること。専修学校・各種学校(高校に準じるもの)も同様とすること。
- 国公立大学・高専については国の減免予算枠を引き上げ、東京大学ではじめたような世帯年収四百万円以下は全員免除などの制度が全国でおこなえるようにすること。私立大学については年収四百万円以下の場合に一定額が減額となるような授業料直接助成制度をつくること。
- 国の奨学金を以前のようにすべて無利子にするとともに、イギリスのように一定の収入(年三百万円)に達するまで返済猶予すること。欧米で主流である、返済なしの「給付制奨学金制度」を創設すること。
- 「学費の段階的無償化」を定めた国際人権規約への留保を撤回し、国の姿勢を転換し、「世界一高い学費」を計画的に引き下げること。
右、地方自治法第九十九条の規定に基づき意見書を提出する。
平成二十一年三月 日 ●●議会議長 ●●
内閣総理大臣 麻生 太郎 殿
財務大臣 与謝野 馨 殿
文部科学大臣 塩谷 立 殿
衆議院議長 河野 洋平 殿
参議院議長 江田 五月 殿
日本共産党福岡県議会議員団
福岡市博多区東公園7-7 議会棟3F
TEL:092(643)3806 FAX:092(641)4541
E-mail:info@jcpfk.com
